河津町田中の飯田勝美氏が1955年頃、河津川沿いで芽咲いているさくらの苗を偶然見つけ、庭先に植えたのが河津桜原木です。約10年後の昭和41年1月、ようやく花が咲き始め、勝美氏はそれを見届け永眠。
当初、発見者の飯田氏の屋号から「小峰桜」と地元で言われてましたが、その後の調査で新種と判明、河津町に原木があることから、1974年に「カワヅザクラ(河津桜)」と命名されました。
1975年には河津町の木に指定されました。
河津桜はオオシマザクラとカンヒザクラの自然交配種と推定されています。
原木の幹周は約115cmで樹齢は60〜70年くらい。たくさんの花が玉のように塊になって咲いています。
根元付近から若い枝が数本伸びていて、主幹の成長を妨げないか懸念されております。
桜の周りはたくさんの人で賑わっているのと、交通量も多く電線もあるので、撮影には注意しましょう。
桜の近くに立てられている「河津桜原木物語」。
偶然発見されたこの1本から河津桜は町全体に広がり、全国各地に植樹されています。
1981年から開催され現在では約300万人もの観光客が集まる大きなイベントとなった「河津桜まつり」もこの原木から始まった事を考えると、とても貴重な桜であることが分かります。
まだ若く樹勢も良好で、今後の成長が楽しみです。
河津桜原木へのアクセス
河津駅から河津桜原木までは約1.2km、徒歩で15分程度です。
河津駅北口を出たらあとは目の前の踊子花街道を北(海とは逆方向)へ直進して行きます。
途中にある「河津桜観光交流館」の近くでは河津桜名木「かじやの桜」を観ることができます。
ここから約10分程歩くと河津桜原木に辿り着けます。
個人宅にあるので駐車場はありません。
伊豆河津桜まつり情報局
河津桜まつり公式サイト