三春滝桜

三春滝桜

日本三大桜 国指定天然記念物

三春滝桜は、福島県田村郡三春町にある、樹齢1000年以上の紅しだれ桜。
樹高13.5m、根回り11.3m、幹周り9.5m、枝張り東西22m・南北18mの巨木で、岐阜県の根尾谷淡墨桜、山梨県の山高神代桜と共に日本三大桜と称され、国の天然記念物に指定された日本を代表する桜です。


三春滝桜
開花期、四方に伸びた太い枝から滝がほとばしるかのように薄紅色の花を咲かせることから、又は桜がある場所が三春町大字滝であることから「滝桜」と呼ばれるようになったといわれています。
1990年(平成2年)には「新日本名木100選」の名木ベスト10に選ばれました。

三春滝桜
枝垂れる美しい姿とは対照的に、11mの根周りとそこから伸びる太い枝は力強く圧倒されます。

主幹を見ると幹の中に複数の根が張っていますが、戦後の頃は根もとに子供たちが入れる位の大きな洞があり、その中で遊んでいたという事です。
いつしか幹の空洞の中に16本もの根が育ち、それぞれが太くなり空洞を埋め現在の姿になったと言われています。

三春滝桜
枝々を支える支柱は約30本。
枯れ枝の剪定や支柱の調整など5年に一度、定期的に保護・育成のための作業が行われ、大切に管理されています。

三春滝桜
滝桜の周りは柵で囲まれていますが、比較的近くまで近づいて見ることができます。
人が歩いて周れるように歩道が整備されているので、360度様々な角度から桜を楽しむことができます。

三春滝桜
大きく枝を伸ばし、可憐に咲いた花達はまさに流れ落ちる滝の様。

三春滝桜

三春滝桜の歴史

古くから全国に名を知られており、三春藩はこの桜を「御用木」とし周囲の畑を無税地にして柵を設け、保護しました。
江戸時代後期の天保年間、三春藩士草川次栄が上京しその見事さを伝え、歌人賀茂季鷹 (かもの すえたか)の詠歌などにより世に名が広がったと言われています。

「陸奥にみちたるのみか四方八方にひびきわたれる滝桜花」賀茂季鷹

樹齢について、1000年というのは三春に伝わる伝承からきているもので、定かなものではないと言われています。
歴史を遡ると1500年代にはすでに現在のような大木であったことや、福聚寺の紅しだれ桜(樹齢470年)、紅枝垂地蔵ザクラ(樹齢400年)など滝桜の子孫樹の樹齢を考慮すると1000年前後と考えるのが妥当ではないでしょうか。


三春滝桜

写真:日本巨樹名木図説 三好学



1922年(大正11年10月12日)には桜としては初めて国の天然記念物に指定されました。
一時樹勢の衰えから樹勢回復の治療が行われ、2005年(平成17年1月)には大雪で枝が十数本折れる被害に見舞われましたが、関係者の尽力により毎年たくさんの花をつけ、観る人の心を魅了します。


三春滝桜

三春滝桜の子孫樹

三春町内には至る所にしだれ桜が見受けられ、有名な物から名もなき名木まで多くの桜を目にすることができます。

1960年頃、柳沼吉四郎氏と木目沢伝重郎氏の二人の老人が三春滝桜とその周囲にあるしだれ桜について調査を行った結果、田村郡内では滝桜を中心とした半径10km以内に、根周り1m以上のしだれ桜が420本以上存在していることが分かりました。
これらのしだれ桜は滝桜から同心円状に広がり、遠ざかるほど幹が細く本数も減少する傾向があり、これらは滝桜の子孫樹であることが分かりました。

その中には先に述べた紅枝垂地蔵桜、福聚寺の紅しだれ桜の他にも上石の不動桜、福田寺の糸桜、合戦場のしだれ桜など全国的に有名な桜が名を連ねます。

三春滝桜
子孫樹は神社仏閣や墓地に多いことから人の手によって植樹されたのは明らかですが、小鳥が滝桜の種を食べてその糞から発芽して子孫が増えていったという伝承も残されています。

柳沼吉四郎氏が滝桜の種を全国に普及させた事が、日本各地で滝桜の子孫樹が植樹されるきっかけとなり、現在では柳沼家の四代目の他、数件の農家が滝桜の苗を育て全国に届けています。


三春滝桜

三春滝桜へのアクセス

磐越自動車道船引三春ICから約7.3km、または郡山東ICから約12.6kmほどで町内には案内看板も設置されています。
全国から30万人以上の観光客が訪れると言われ、土日祝日などは非常に混み合い、高速を降りてから滝桜まで2時間以上かかることもあります。
早朝に到着するように予定を立て、滝桜を見た後は三春町内の名桜を巡るのがおすすめです。
私は早朝5時に滝桜に到着しましたが、高速を降りてから渋滞もなくスムーズに駐車することができました。
それでも100人を超す人が桜の周りにいるのは他の桜では見られない光景です。早朝はカメラマンが多いです。
開花期間中は周辺の道路は交通規制があるのでご注意ください。

渋滞を避けたい場合はシャトルバスを利用するのが良いでしょう。
三春町運動公園から滝桜まで「無料シャトルバス」が運行されており、渋滞ルートを避けてスムーズに滝桜まで行くことができます。
電車を利用する場合、開花期間中はJR三春駅から滝桜間を往復する臨時バス「滝桜号」が運行されます。

駐車場から滝桜までは300mほどで、途中売店が並ぶエリアでは美味しい食べ物や三春町の名産品を買うことができます。
そこから緩やかな登り坂を進むと滝桜に到着します。

三春滝桜
悠久の時を経て語り継がれてきた日本屈指の名桜。
多くの子孫樹とともに、これからも三春の里を見守り続けることでしょう。

撮影日:2007.4.15 - 2008.4.21 - 2019.4.20

三春滝桜

【種 類】エドヒガン(ベニシダレザクラ)
【詳 細】樹齢推定1000年 - 国指定天然記念物
【住 所】福島県三春町大字滝字桜久保地内
【交 通】電車:JR東北新幹線郡山駅下車 - 乗り換え - 磐越東線三春駅下車
滝桜観桜バスが滝桜開花期間に限り、毎日運行しています。
車:磐越自動車道郡山東I.C.より 12.6km、船引三春I.C.より7.3km(駐車場約850台)

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