越代の桜

越代の桜

推定樹齢400年、幹周り7.5m、樹高16.5m、県指定天然記念物のヤマザクラ。
道路に面した小高い丘の上に立つ福島県屈指の名木です。
また、集落のご神木として尊ばれ、正月の松飾りが終わると各家庭から桜の根元に松飾りが奉納されます。


越代の桜
根元にある大きな岩を抱くように立ち、周囲にもたくさんの岩が転がっています。
これだけ岩があると桜にとっても悪影響があるのではと考えてしまいますが、日当たりもよく斜面で水はけも良さそうで心配はなさそうです。

何よりも花付きが良い立派な姿が環境の良さを物語っていますね。

越代の桜
主幹は地上約2m付近から4本に分岐し、そこからさらに多くの枝を伸ばしています。
枝張り東西26.7m、南北28.5mと均整の取れた樹形で、林野庁「森の巨人たち百選」にも選ばれています。

また、樹勢に衰えが見られたことから平成21年〜23年まで桜の周辺の土壌改良や支柱の設置などの治療が施されました。

越代の桜
越代の桜についての由来については不明ですが、桜から北700m程のところに「越代延命の清水」という湧き水があり、現地案内板には下記のように記載されています。


越代(延命)の清水

昔、ある武士が犬仏山に狩に来ていた。ある時、急に腹が痛くなり、道端で休んでいた。そこへ一人の僧侶が通りかかり、この僧侶から山の下に良い清水があると聞かされ、さっそくその清水を飲んだ、するとたちまち腹痛は治まリたちまち元気になった。
以来この武士の家では、代々山を越えて、この清水を飲みに来たという、そこからこの地を「越代」と言う地名になったと言われてる。
またこの武士が、御礼にと桜の木を植えその桜が大きく育つことと、自分の延命を願ったことから別名「延命の清水」とも言われている。今でも、遠方の人もこの水を健康清水として愛用している。
越代の清水保存会

この時に植えられた桜が越代の桜かどうかは定かではありませんが、興味深い伝説ですね。

越代の桜
撮影は15時頃、こちら側は逆光となります。

越代の桜
階段を登れば桜のすぐ近くまで行くことができます。
反対側からは写り込まないので撮影の邪魔になることもありません。

越代の桜
開花は県内でも遅く4月下旬〜5月上旬頃。これは標高が約560mと高いことなどが影響しています。
満開の期間もヤマザクラ特有のもので2〜4日と短い。

越代の桜

越代の桜へのアクセス

大きな駐車場があるので駐車には困りません。焼き鳥やジュースを販売する屋台もありました。
常磐自動車道方面からはほぼ同じ時期に咲く新田の大山桜が途中にあります。
その際は細い山道を通ることになるので運転にご注意ください。

撮影日:2022.4.23

越代の桜

【種 類】ヤマザクラ
【詳 細】樹齢推定400年 - 幹周り7.5m - 県指定天然記念物
【住 所】福島県石川郡古殿町大久田字越代
【交 通】常磐自動車道いわき三和ICから24.2km、約30分(駐車場有り)
東北自動車道矢吹IC - あぶくま高原道路平田西ICから21.4km、約30分(駐車場有り)

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