金王桜は、長州緋桜という種類で、一枝に一重と八重が混ざって咲く珍しい桜です。
桜の歴史について、金王八幡宮の「社傳記」によると、源頼朝が父義朝に仕えた渋谷金王丸の忠節を偲び、その名を後世に伝える事を厳命、鎌倉亀ヶ谷の館にあった憂忘桜をこの地に移植させ、金王桜と名付けたとされています。
江戸時代には江戸三名桜の一つに数えられ、現在に至るまで代々実生より育て植え継がれ、守り伝えられています。
現在、渋谷区指定天然記念物となっております。
ちなみに江戸三名桜とは、
・金王八幡宮の金王桜
・円照寺の右衛門桜
・白山神社の旗桜
と言われております。
花びらをよく眺めてみると、なるほど八重っぽいものもちらほら見受けられました。
長州緋桜と言う割には花びらも白く感じます。
金王桜の下には松尾芭蕉の句碑が建立されています。
「しばらくは 花のうえなる 月夜かな」