2003年頃、長瀞町岩田地区の個人宅の畑で花色が淡紅色の美しい桜が発見されました。
その桜は15年〜20年前から畑に芽生えていたそうで、地名に因んで「岩田桜」と命名されました。
美しく観賞性が高いこの桜は2008年に現在の生育地である道光寺境内に移植されました。
移植前の樹高は2.5m程でしたが移植のために地上高50cmで幹を切断し根株を掘り起こし運搬し植え付けられ、翌春には根株から萌芽した6本が生長、2015年には14本の株立ちで樹高5.88m、枝張9.13mまで育ちました。
2019年数本の株が切断されていますが、放射状に広がった樹冠に美しい花を咲かせ、長瀞で最初に開花する桜として知られています。
岩田桜の特徴
染井吉野よりも2、3日程開花が早くエドヒガンとほぼ同時期に花を咲かせます。花びらは紅色が濃く大きいです。
開花が早い事からカンヒザクラの関与はほぼ確実で、葉の特製や岩田桜が最初に見つかった個人宅にヤマザクラがあることから、カンヒザクラとヤマザクラの自然交雑種と考えられます。
将来はこの岩田桜を長瀞の桜の名所づくりに活用する構想があるそうです。
熱海桜や河津桜の様に全国的に知られる桜になるかもしれませんね。
岩田桜へのアクセス
道光寺の向かいに大きな無料駐車場があり、岩田桜もその近くにあります。
秩父鉄道の「樋口駅」からは途中で荒川を渡って徒歩で約10分程。