長泉院の参道入り口にあるしだれ桜で、二つに分岐した幹が広がり見事な姿をしています。
この桜は清雲寺のしだれ桜の子を移し植えたものと言われています。
かつて桜の近くにあった木が育つにつれ光が当たらなくなり樹勢が衰えてしまいましたが、ダム工事によって木が伐採されたことにより再び美しい花を咲かせるようになりました。
このことから「よみがえりの一本桜」とも呼ばれています。
私が訪れた際は咲き始めといった感じでしたが、清雲寺のしだれ桜は見頃を迎えていましたので、こちらは開花が遅いようです。
桜の近くには「篠戸山長泉禪院」と掘られた石碑と赤い帽子を被ったお地蔵様が台座の上に座っています。
長泉院について
秩父三十四所観音霊場の第二十九番札所になっているお寺で本尊は、聖観世音菩薩。
元正天皇(715〜23)のころ、山麓の淵から龍女が現れ毎夜不思議な灯りを捧げていました。
十余人の巡礼僧が立ち寄った際、村人が灯りのともる岩屋まで案内すると岩屋から聖観音像が発見されたと伝えられています。その後村人達は、堂を建立して聖観世音菩薩を安置したといわれています。
この事から本尊である聖観世音菩薩は龍灯観音(りゅうとうかんのん)とも呼ばれています。
かつて岩山の崖下にあった堂は幾度かの火災の後に現在地に移築されたと伝えられています。
龍女(りうじょ)の絵
渕より龍女現われ龍燈を捧げ十余人の巡礼を案内し岩屋の中より聖観世音像を見出し御堂を建てゝ安置せられた。
枯山水の庭園。
広い庭園は歩いて回ることができます。
染井吉野と紅しだれがありました。
境内には多くの花が咲き、お地蔵様やたくさんの石仏が置かれています。
長泉院のしだれ桜へのアクセス
秩父鉄道 武州中川駅から徒歩で25分、清雲寺から徒歩10分ほどの所にあります。
駐車場もあります。