みなかみ町藤原地区の明川集落のほぼ中央、高台墓地にある樹齢約300年の孤高の桜。
名前は「豆桜」ですが、樹種は山桜と記載されています。小さく可愛らしい花を咲かせるので豆桜と呼ばれるようになったと言われています。
周辺の桜に比べて開花が遅いことからカスミザクラなのかもしれません。
桜のある明川集落は周囲を山々に囲まれた小さな集落ですが、近年「桜の里」として知られるようになりました。
美しい山里の景観を次代に引き継ぎ、自然や人の心を豊かにしようと2007年から「桜の里づくり」が進められ、毎年様々な桜を植樹、現在では1,200本以上の桜が咲き誇る桜の里となりました。
みなかみ藤原桜祭りウィークとして、桜キャンドルナイトや桜コンサートなどのイベントも催されています。
また桜の他にも夏にはたくさんのホタルが飛び交うホタルの里であり、秋には紅葉と四季を通して素晴らしい景観を楽しむ事ができます。
植えられている桜1本1本には寄贈した方の名前が書かれたプレートが設置してあり、種類もソメイヨシノ、ヤマザクラ、シダレザクラ、サトザクラなど様々で、開花から長い間花を楽しむ事ができるのもうれしいですね。
里の象徴でもある豆桜の開花は遅く、毎年5月上旬頃となります。
遊歩道も整備されており、高台にある観桜台からはこの桜の里を一望する事ができます。
ちなみに観桜台にも「藤左衛門桜」というもう1本の名桜があります。
「豆桜」は大木ではありませんが株立ちで放射状に伸びた多くの枝が整った樹幹を形成しています。
里を象徴する名桜ですね。
2015年秋の風景
紅葉に合わせて訪ねてみました。残念ながら桜の葉っぱは大分散っていましたが、周りの山々の紅葉はちょうど見頃で秋の風景を楽しむ事ができました。
桜の近くの田んぼには水が張られ、水に映る綺麗な姿を楽しむ事ができます。
明川集落へ向かう途中で見える紅葉。とても綺麗でした。
2022年春の風景
のびのびと枝を伸ばした素晴らしい桜ですが、花がほとんど見られず枯れ枝も多いようでした。
花芽も少なく、風に揺れる枝が寂しく感じられます。
花と葉が少しだけ。
桜の里を一望できる高台にあるもう1本の古木「藤左衛門桜」。この桜も枯れてしまいそうでした。