
高顕寺境内にある推定樹齢500年のエドヒガン。
今回の須坂の桜巡りで見たしだれ桜以外のエドヒガンは、延命地蔵堂のエドヒガンとこの高顕寺のエドヒガンのみでしたが、どちらも甲乙つけ難い見事な桜です。
延命地蔵堂の桜は横に、高顕寺の桜は縦に枝を伸ばしている印象で、歴史を物語るその幹は見応えがあります。
幹周は5.7m、樹高13m、ゴツゴツとした幹の内部は空洞になっており、大きな不定根が地面まで伸びています。樹勢は良いようで枝一杯に花をつけていました。
平成23年に市の天然記念物に指定されています。
寺の開基は南北朝時代で、行基という僧が開いたと伝えられています。
境内は広く、鐘楼や本堂、観音堂など見て回るのも良いでしょう。
観音堂に安置されている千手千眼観世音菩薩は鎌倉時代末期の木彫仏。
この観世音菩薩に関する伝説があります。
盗木事件の冤罪で囚われた炭焼きの老人が自殺をしようとしたところ、観音様が現れて「罪は晴れる」と告げ自殺を思いとどまらせた。その後真犯人が捕まり、冤罪が晴れた老人は観音様に感謝し鐘突き男となり、村人に観音様の功徳と慈悲を伝えて一生を送ったという。
高顕寺にはこのエドヒガンの他にも見ておきたい桜が2本あって、1本目はエドヒガンの後方にある珍しいミドリザクラ。
花びらの白い桜で、完全な緑色という訳ではないのですが、少し離れて見ると全体が緑色に見える不思議な桜。大木ではありませんが面白い桜です。
もう1本はこれまたエドヒガンの後方にある推定樹齢300年のしだれ桜。
エドヒガンの後ろの斜面になっている所に植えられており、枝垂れた枝先はエドヒガンに届きそうです。
須坂市では大日向観音堂を皮切りに時計回りで桜を見て回りましたが、今回の桜の中ではもっとも南に位置する桜で、信州須坂MAPによればこの高顕寺の桜までが、臥竜公園より遅く開花すると記載されています。
撮影日:2011.4.29
高顕寺のエドヒガン - DATA |
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【種 類】 | エドヒガン - 樹齢推定500年 - 市指定天然記念物 | |
【住 所】 | 長野県須坂市仁礼町中村 高顕寺 | |
【交 通】 | 電車 | |
車 |
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