文京区白山の白山神社境内にある八幡神社の御神木になっているのが白山旗桜で、かつては江戸三名桜に数えられていました。
先代は昭和10年12月に国の天然記念物に指定されましたが、指定後2年で枯死してしまい現在あるのはその後継樹です。
桜は八幡神社の前と白山神社の本殿脇の2本あります。
見た目はオオシマザクラの様に白く、花は高い所にあるので確認するのは中々大変かもしれません。
八幡神社の前の桜はすぐ前が駐車場になっています。
大正〜昭和初期の白山旗桜。
昭和初期の「日本巨樹名木圖説」(三好學著)によると、幹周りは1.5m程度で根元には枯幹があり、枯れ枝も目立つ様です。
白山旗桜の名前にある旗桜とは、5枚の花びら以外に旗弁という雄しべが花びらのように変化したものが花の中央に2、3枚ある珍しい桜です。花の色は真っ白です。
白山神社は、天暦年間(947-57)に現本郷一丁目附近に創建されたと伝えられています。
元和2年(1616年)に2代将軍・徳川秀忠の命で、巣鴨原(現在の小石川植物園内)に移されましたが、明暦元年(1655年)、その地に館林藩主徳川綱吉(後の5代将軍)の屋敷が作られることになったため、現在地に移転しました。
その縁で綱吉とその母桂昌院から厚い信仰を受け、以降、徳川将軍家から信仰されたといわれています。
また、東京十社の一社となっており、明治初期には准勅祭社・府社とされていました。
本殿前にはベニシダレザクラやソメイヨシノも植えられており、色とりどりの桜を楽しむことができます。
平安時代の永承6年(1051年)、八幡太郎義家が奥州平定の途中、この地を通った時、旗をこの樹にかけ戦勝を祈願したと伝えられており、この事から白旗桜とも呼ばれています。
八幡神社前の白山旗桜の根元にある桜記碑(明治29年(1896年)建立)には、この旗桜記が刻んであります。
撮影日:2013.3.24
白山神社 白山旗桜 - DATA |
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【種 類】 | 白山旗桜 - 樹齢推定50〜70年 | |
【住 所】 | 東京都文京区白山5-31-26 | |
【交 通】 | 電車 | 都営地下鉄三田線白山駅下車 - 徒歩2分 |
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